COLORSが思い描くCOLORSTOWNについて
人が、人らしく生きる場所を目指して
はじまりの想い — ある気づきから始まった
1990年代半ば。
独立して間もない頃、あるニュースが心に深く残りました。
それは「孤独死」という言葉が社会で取り上げられ始めた頃のこと。
「お金がないことが不幸なのではない。
本当に悲しいのは、人と関わる機会を失い、誰からもあてにされなくなることなんじゃないか。」
この言葉が、心に深く刻まれました。
そしてそれは、後の「COLORSTOWN構想」の出発点となりました。
COLORSTOWN構想とは — 暮らしの豊かさを中心に
当時の日本は、経済的には決して悪くないはずなのに、
人々の暮らしにはどこか不安や閉塞感が漂っていました。
それは、単に「お金がない」からではなく、
“心の安心”や“人とのつながり”が足りなかったからではないか——。
それならば、自分たちで「安心して暮らせる場所」をつくろう。
利益を追うだけでなく、好きなこと・好きなものに囲まれて、
人が人らしく生きられる社会を目指そう。
そんな想いから、私たちは「町をつくる」という挑戦を始めました。
働き方の再定義 — 働くことは、暮らすこと
人が一番つらいのは、
「あなたがいてくれて助かった」「あなたが必要だ」と言ってくれる人がいなくなること。
私たちCOLORSTOWNは、
誰もが“誰かの役に立っている”と感じられる場所でありたいと思っています。
それはベタベタした関係ではなく、
ちょうどよい距離感で、困った時には自然と手を差し伸べられるような、
“田舎のご近所づきあい”のような温かい関係です。
暮らしを支える多様な事業
私たちは、年齢やライフステージを問わず、
自分のペースで好きな仕事を続けられる職場を目指しています。
育児や介護、人生の転機にも柔軟に対応し、
「働くこと」と「暮らすこと」が自然につながっている会社。
そしてその仕組みを支えているのが、社員発案から生まれた多様な事業です。
(飲食、アパレル、家具、建築、塗装、グラフィック、農業など)
これは単なる多角経営ではなく、
暮らしに必要な機能を自分たちの手でまかなうことで、
仲間の暮らしを守る挑戦でもあります。
目指すのは、手づくりの町
最終的なビジョンは、
社員が「住み、働き、暮らし、支え合う」町(コミュニティ)をつくること。
店舗も工房も畑も住宅もある——
そんな町が、そのままショールームであり、暮らしの舞台となる世界です。
自分たちの暮らしを自分たちでつくる喜びを大切にしています。
食の循環へ — 農業からはじまる新しい一歩
最近では、農業や果樹園にも取り組み始めました。
季節の野菜や果物を育てることも、
単なる事業ではなく、「人が人らしく生きる」営みのひとつです。
食も暮らしも、できるだけ自分たちの手でつくる。
そんな“手の届く循環”が、COLORSTOWNの次なる挑戦です。
社長メッセージ — 経営判断の軸として
COLORSTOWN構想は、
創業から30年以上変わらず私の心にある想いです。
「人が人らしく、最後まで生ききるための町」をつくる。
このビジョンこそが、私自身の支えであり、
COLORSという会社のすべての経営判断の軸となっています。
そして今、私たちはこの構想を時代に合わせて少しずつ再構築しはじめています。
価値観の多様化や働き方の変化に対応しながら、
より多くの人が関われるよう、仕組みや表現を見直しています。
けれど、根っこの想いは変わりません。
COLORSTOWNとは、時代を超えて大切にしたい「人の営み」そのものだからです。